先日、朝のNHKの「おはよう日本」というニュース番組の中で「マインドフルネス」が取り上げられていました。
食事をしたり散歩をするときに、何かを考えながら、あるいはただ漠然とするのではなく、そこで起こっていることに気づきながら行動することで、ストレスが軽減され心が安定するという内容で、日本でも企業での取り組みが始まっていたり、医療現場への応用が始まっている事を伝えていました。
また、今年の2月号のTIME誌の特集はMINDFUL REVOLUTIONでした。
このようにたくさんの人が<気づき>を持ちながら過ごすことに注目し始めているのは、とてもいいなと思います。
「マインドフルネス」とは、<今・ここ>の気づきのある心の状態を指します。
その概念が心理療法の領域に入ってきたのは1980年頃で、禅やチベット仏教やタオといった東洋思想がアメリカに浸透し、次第に西洋的心理療法と融合されていったという経緯があります。
カウンセリングをする人には、クライアント主体の心理療法を提唱したカール・ロジャーズの「共感的理解、無条件の受容、純粋性」という3原則はお馴染みのものでしょうが、そのロジャーズは、その晩年の体験から、第4の原則として<プレゼンス>を挙げています。治療者が「今ここにいること<プレゼンス>こそが、治療の最も重要な要因ではないか」というのです。
少し前、広島で講習会を行った時にソマティック心理学の先生からハコミ・メソッドについてお聞きしました。ロン・クルツが提唱したハコミ・メソッドというホリスティックな心理療法は、仏教的要素やタオイズムを基盤としています。ハコミでは治療者は<ラヴンィング・プレゼンス(愛に満ちた存在)>を体現することが前提とされています。
「今・ここ」への気づき(マインドフルネス)
「今・ここ」にいること(プレゼンス)
「愛に満ちた存在」(ラヴィング・プレゼンス)
これらはどれも、ユニティ・インスティテュートからのワークショップやトレーニングで、私たちが体験していくものです。しかも深い理解と共にー。
さて、最初の「マインドフルネス」についてですが、番組の中では「今、目の前のことに集中する、一生懸命になる」ことであると言っていました。集中のトレーニングであるというのです。
この集中ということに関して、昨日の瞑想会で、参加者の方から「呼吸に気づくという時、一生懸命呼吸をみようとするのですが、同時に他の感覚に気づくのは難しいし疲れるのですが・・・」というフィードバックがありました。
確かに何かに集中する時には近視眼的になり、気づきは狭くなります。
意識的になり気づきを持つのに、集中することは必至ではありません。
一生懸命にならない気づき、集中ではない気づき、寛いだ中での広い気づきがあるのですが、ただ、普段は、そのような気づきをなかなか私たちは体験することがないのかもしれません。
ハート瞑想の中で、私たちは、この集中でない気づきを体験します。
ハートには広大なスペースがあります。
このスペースの中で寛いで、私たちの意識は大きくなり気づきは増します。
呼吸や、思考や、音、身体の感覚などに、同時に気づいていることができるようになります。その気づきの中で、より自分の中心に繋がっていくことができるようになるのです。
そしてハートを通しての気づきは、まさに愛に満ちた気づきです。
プラサードとアルヴィナが来日して秋のプログラムが始まります。
マインドフルネスの、プレゼンスの、そしてラヴィングプレゼンスの深い体験が、あなたを待っています。
そしてもちろん、ここ広島でも!!
一緒に体験を深めてみませんか?